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あなたの日本語は常識レベルですか?号

「やまさん」こと、おちゃのこ山崎です。

寒さもピークを過ぎ、各地から春の便りが聞こえてきそうな今日この頃ですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

あとわずかで2月も終わり、いよいよ3月。立春ももう目の前です。冬タイヤで走っている方は、いつ頃夏タイヤに交換するか、頭を悩ませる時期ですね。あまりに早く交換してしまって春の雪に襲われたら困ります。

3月に入るとひな祭りにホワイトデー。女性のイベントが続きます。バレンタインにたくさんチョコをもらった方は、お返しが大変ですね。当方は片手で数えられるくらいでしたので、簡単に済みますが。

ところで、文章を読む媒体の中心が紙から液晶スクリーンに移行して、一番の問題点は「日本語が乱れていること」です。アルバイト的なライターが増えているのと、コストの問題で校正者を入れていないメディアが多いことが原因です。

メディアの日本語が乱れると、読み手の日本語もそれにつられて怪しくなります。変な文章を書いてしまわないように、みずからの日本語スキルを確保しておきたいものですね。

というわけで、今回の「オススメ参考書」は日本語の語彙力を上げる本を紹介します。

お知らせ カスタムパーツを追加

カスタムパーツのご紹介
皆さん、こんにちは。

ショップのデザインを簡単にカスタマイズできる「カスタムパーツ」に、新たに10種類が追加されました!
追加されたカスタムパーツは、下記の通りです。

・トップ画像を角丸にする
・商品一覧の商品画像を角丸にする
・商品詳細の商品画像を角丸にする
・最新情報/店長日記/記事コンテンツ一覧の画像を角丸にする
・最新情報/店長日記/記事コンテンツ詳細の画像を角丸にする
・トップページの各タイトル下に余白を入れる
・ページタイトルをシンプルなデザインにする
・スマートフォンで検索ボックスを常に表示
・パソコン幅でもサイドメニューを格納
・サイドメニュー格納時のメインエリアオーバーレイを黒半透明にする

これらのカスタムパーツは、管理画面の「デザイン管理」>「カスタムパーツ」 からご確認いただけます。
※「全カスタムパーツ一括適用」に含まれますので、必要ない場合は外してください。

詳しくは以下のFAQをご確認ください。
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=faq&id=1753


オススメ参考書~読んだら即実践してみよう!

できる大人の語彙力3553

日本語能力向上研究会・著/リベラル社・刊

499円(キンドル版・税込)/1,210円(紙版・税込)

電子版のほうがかなり安いので、抵抗のない方はぜひ電子版をお求めください。スマホやタブレット、PC、専用端末など、身近な機器で閲覧できるので、辞書的に使ったり、文章を書くときの参考に使ったりできます。

版元のリベラル社は名古屋の出版社。出版社は圧倒的に東京が多いのですが、名古屋というのは異色です。どんな出版社か気になる方は、こちらをご覧ください。
https://liberalsya.com

奥付を見ると、発行がリベラル社、発売が星雲社となっています。星雲社は取次口座を持たない出版社が口座を借りて本を流通させる時によく使う会社です。取次店は出版社の企画力をテストする意味で、口座を開設する前にこの会社を通すことを勧めています。

一般的な本では「はじめに」や「まえがき」が数ページあって、そこに本書の執筆の目的やどんな人に読んでほしいかといった著者の思いが記されているものですが、本書はそれに相当する部分がほんの少ししかありません。引用してみます。

***
この本は、語彙力を「効率的」に強化することを目的として作られたものです。
日常生活・社会生活における、様々な場面に応じた言葉の知識を多く身につけておくことによって、理解力と伝達力は大きく広がっていきます。
語彙不足を「コミュニケーションのブレーキ」とさせないために、そして語彙を増やして世界を広げるために、本書のご利用をお勧めします。日本語能力向上研究会
***

そして本書の使い方が同じページに載っています。それによると、本書に収録された語彙3553は、各メディアや一般書籍、高校・大学受験の現代国語などを抽出対象として選び出されたもののようです。そして、それらの語句は出現頻度と重要度によって4つのレベルに分けられ、掲載されています。「基本中の基本」「レベル1」「レベル2」「レベル3」の4つです。

本書は読み物的な流れではなく、辞書的な構成で作られています。そのため目次は非常にシンプルで、4つの要素しかありません。

・レベル1~3
・レベル2のみ
・基本中の基本
・索引

「レベル1~3」は章立てで分かれているのではなく、すべてのページが3分割されていて、上からレベル1、レベル2、レベル3となっています。同じページを上から下に見ていくと、下にいくにつれて難しい言い回しの言葉になっています。

なのでレベル1をずっと横に見ていってもいいし、上から下に眺めながらページをめくっていっても楽しい、そんな作りになっています。

そして、日本語にあまり自信のない方は、まず「基本中の基本」のページから見るといいでしょう。そこを読了してから、初めのページに戻って、レベル1を横に見ていくとだんだん日本語レベルが上達していくようになっています。

最後の索引には、本書に収録された3553語すべての掲載ページが載っていますから、ここで目的の言葉を探して意味を調べるといった国語辞書的な使い方も可能になっています。

すべての語句と意味には囲みがありますが、この囲みは「ことわざ」「一般語句」「カタカナ語」「四字熟語」でそれぞれ形が違います。形を覚えれば、その語句が何に属しているのかがひと目でわかります。

著者名ですが、これは無名のライターが数名で本を作る時によく採用する方法です。著者の名前で売る本ではないということで、それらしい団体名をでっちあげているわけです。

一応、奥付の上には著者名について簡単な説明があります。「社会人として恥ずかしくない仕事や暮らしに役立つ語彙や、日本語の使い方を正しく知ってもらうために活動する組織」ということです。やはり意味不明ですね。

では本文に入っていきましょう。まずは巻頭のお勧めに従って、「基本中の基本」から見ていくことにします。

最初のページに収録されているのは、次の語句です。
「頭をもたげる」「引きも切らず」「横行」「逐一」「威風堂々」「あらまし」「尻馬に乗る」「ヒューマニズム」「機知」「顧問」「あてがう」「ほうほうの体」「出来合い」「気を吐く」「高圧的」「アドバンテージ」

確かにこのレベルだと「知らない」という言葉は出てこないでしょう。このレベルにすべて目を通して、自分の国語力を確認することもできそうです。

次のページも見てみましょう。
「派生」「異名」「トレンド」「安息」「自暴自棄」「殺める」「あるまじき」「行間を読む」「溜飲が下がる」「命辛辛」「脂がのる」「適材適所」「感極まる」「謗る」「アブノーマル」「仮想」

え、「いのちからがら」と「そしる」が読めませんでしたか? そういうあなたは本書を購入して、ぜひ「基本中の基本」からお読みください。

ではもう1ページいきましょう。
「豊饒」「はからずも」「おくびにも出さない」「ストイック」「お茶をにごす」「十年一日」「一刀両断」「踏襲」「とん着」「一筋縄ではいかない」「大任」「効用」「漏洩」「メディア」「感慨無量」「よこしま」「虎の子」

「ほうじょう」は読めましたか? それでは巻頭に戻って「レベル1~3」の本文を見ていくことにします。

最初のページに出てくる語句は次のようなものです。
【レベル1】
「オーダーメイド」「林立」「おけらになる」「残党」
【レベル2】
「老いては子に従え」「彷徨」「瀟洒」
【レベル3】
「生殺与奪」「耳朶に触れる」「挙措」

いかがですか? レベル3の「じだ」や「きょそ」は読めない人も少なくないと思われます。以下、同じような感じでページが進んでいきます。

次のページです。
【レベル1】
「同工異曲」「鼓舞」「細大もらさず」「労を厭わぬ」
【レベル2】
「耐性」「ガイドライン」「草案」「十把一絡げ」
【レベル3】
「偉丈夫」「喫緊」「不得要領」

昔、「こぶ」を「こまい」と読んで恥をかいた出版社の社長がいましたが、レベル1と2の語彙は正確に読めるようにしておきたいですね。ちなみに「じっぱひとからげ」「いじょうふ」は間違いやすい読みですからご注意を。

「ガイドライン」のような外来語がはたして日本語の語彙かどうかは見解の分かれるところでしょうが、日常語になっている外来語は日本語として扱ってよいというのが著者グループの考えなのでしょう。

もう1ページ見てみましょう。
【レベル1】
「追悼」「レア」「背信」「重用」
【レベル2】
「徒手空拳」「意に染まぬ」「静謐」「兼備」
【レベル3】
「大事の前の小事」「論客」

「ちょうよう」は間違って「じゅうよう」と読んでしまうと「重要」と区別がつかなくなります。レベル2の「せいひつ」は意外と読めない人が多かったりする言葉です。静かで落ち着いていることを表す語句ですね。

では次にページのすべてがレベル2で埋められたところを見ていきましょう。このページがあるということは、著者グループが本書に掲載する語彙を集めた時に、レベル2の語彙が多かったことを意味します。

最初のページです。
「瞠目」「意訳」「セキュリティー」「不条理」「性悪説」「頓死」「四方山話」「つぶしがきく」「弛緩」

いきなり「どうもく」が読めずにまごついた人はいませんか? 「目をみはる」という意味で、「瞠目すべき光景」などと使うと、少しインテリっぽく見られます。

「とんし」は急にあっけなく死ぬこと。「よもやまばなし」はいろいろな話題のことを指します。「つぶしがきく」は「ある仕事をやめても、他の仕事でできる能力があること」ですが、ときどき意味を取り違えて使っている人がいるので気をつけましょう。

次のページにいきましょう。
「風紀紊乱」「頒布」「鈴生り」「遁走」「歳時記」「想念」「戯作」「百出」

いきなり「ふうきびんらん」という読めたとしても書けそうにない言葉がでてきました。「世の中や男女の仲がだらしなく乱れていること」ですが、まず使うことはなさそうです。

「はんぷ」は間違って読む人が結構いる言葉です。「品物や資料などを広く配ること」です。

「すずなり」は漢字で表記することがあまりない言葉です。「果実がたくさん群がりなっていること」で、転じて人が大勢集まっている様子を表現する言葉としてよく使われます。

「げさく」は間違って「ぎさく」と読む人がいるので注意が必要です。「たわむれに詩や文を作ること」なので、職業作家は戯作家とは言いません。たまに、洒落でそういう表現を使う人はいますが。

少しとばして先のページを見てみましょう。
「気質」「デリカテッセン」「撞着」「初動」「ハイパー」「新機軸」「千編一律」「末枯れる」「立志伝」「持って回った」

「かたぎ」は「きしつ」と読んでも意味は通りますが、ここは昔ながらの読み方ができたほうがスマートです。「どうちゃく」は「つじつまが合わないこと」で、「自家撞着」は自己矛盾の状態を示します。「contradiction」という同様の意味を持つ英単語が添えられています。

「うらがれる」は、おそらく正確に読める人のほうが少ないのではないかと思われる言葉です。「冬が近づき、草木が枯れるさま」を意味します。「die down」という英訳が載っています。英語にはカタカナが振られているので、苦手な人でも読むことができます。

先にいきましょう。
「軽佻浮薄」「格式ばる」「色を正す」「先達」「安普請」「尋ねあぐむ」「上申」「激高」「大車輪」

「けいちょうふはく」は「軽くて薄っぺらいさま」を表す熟語で、英語は「frivolous」だそうです。「佻」の字は、この言葉以外では目にすることがあまりない漢字です。

「いろをただす」は正確な意味を知っている人が少ない言葉です。「あらたまった顔つきをする」という意味で、「色を正して謝罪する」のように使います。英語は「look serious」で、こちらのほうがわかりやすいですね。

「たずねあぐむ」も意味を取りにくい言葉です。英語の「at loss how to reach~」を見たほうがわかりやすいかもしれません。「目的の場所がわからず、どうしたらよいか迷う」ことです。

最後にあと1ページ。
「ドメスティック」「執刀」「遍歴」「迷妄」「少年老い易く学成り難し」「猪口才」「古老」「加虐」「詰め腹を切る」

「めいもう」は「事実でないことを事実と思い込むこと」ですが、昨今のフェイクニュースに踊らされている人がまさに迷妄ですね。英語は「delusion」だそうです。

「ちょこざい」は「赤胴鈴之助」の世代の人なら「猪口才な小僧め、名を名乗れ!」「赤胴鈴之助だ!」というやりとりで記憶している言葉でしょう。今は使われているシーンをほとんど目にしません。意味は「小生意気なこと」で、英語は「impertinent」です。

「つめばらをきる」は「とらなくてもよい責任をとらされること」で、違う意味で覚えている人は注意しましょう。

以上、本書のごく一部分を紹介しました。興味があったら、ぜひご一読をオススメします。


 

EC仙人のダメ出し!道場

 

EC仙人
太田哲生

「クリック&モルタル」なんて言葉を聞いて、「懐かしい~!」と思ったあなたは、相当ネット歴が長いベテランさんかもしれません。

1990年代後半から2000年代初め頃、ネットの普及とともにEC(e-commerce=電子商取引)が急速に成長し、Amazonなどのネット専業企業に対し、既存の実店舗を持つ企業は、実店舗を持つ強みを生かしてネットとリアルを融合した事業という意図で、「クリック&モルタル」という言葉が広く使われるようになりました。

全国に店舗網を持つ百貨店や家電量販店、購買意思決定に詳細な情報量が必要だけど実物も見たい・触りたいとなりがちな自動車や住宅などのメーカー、ペットショップ、住宅関連業種などは、「クリック&モルタル」がすっかり定着したのではないでしょうか。

最近では言葉こそあまり聞かなくなりましたが、「クリック&モルタル」という概念は、ネットオンリー以外の多くの商売では今でも重要な考え方だと思います。

ただ、当初は「ネットとリアルの融合」という同じベクトルで相乗効果を上げましょう的な意味合いが強かったと思いますが、昨今ではクリックはクリック、モルタルはモルタル、ネットはネット、リアルはリアル、つまりはネットのお客さん層とリアルのお客さん層が分かれてきているようなケースで、それぞれ両方にアプローチが必要だったり、クリックの後のモルタル = クリック then モルタル のような考えが必要なケースが増えてきているように思います。

具体例をあげると、日持ちしにくい生鮮品や要冷蔵で輸出は難しいのでネットは国内向け通販がメインだが、観光地にあるためリアルではインバウンド客が多数になり屋台(イートイン)売上をメインにしている食材・飲食店とか、ネットでは検索して来てメールやチャットで細かい情報の問い合わせや相談してくるITリテラシーの高いマニアックな客がメインだが、リアルではとにかく電話や来店、訪問の必要なシニア層へのサービスで繁盛している町の家電&電気工事店。

ネットでは主に全国に向けてワインをメインに販売しているが、リアルでは近隣の個人客、飲食店にビール、日本酒、焼酎~食品などなんでも販売している酒販&食品店などなど、仕入れや専門知識は共通していても、ターゲット客層や主力商品が分かれてきている「クリックとモルタル」それぞれでなんとかやっているお店が増えています。

もともとはリアルだけだったお店が、ネットに進出したケースで多いように思いますが、最近はネットだけで起業したお店が地元でリアル店も始めたら、ネットとは違う客層にもウケて繁盛し始めたという例が増えているように思います。

皆さんのお店はいかがですか?
「ネットだけで十分に賑わっている!」というところは良いですが、もうひとつ伸び悩みというお店は、リアル商圏のある近隣で固定客(ごひいきさん)を掴まえられないか、もぜひ検討してみてください。

さて、本日のお店は日本最北端の「市」稚内市から焙煎仕立ての珈琲豆と生豆を販売しつつ、キッチンカーで移動カフェも経営するコーヒーの専門店さんです。

一昨年の末から修行され、昨年、おちゃのこネットに店を開いたオーナー店長さんは、全くの異業種からの新規参入!
リアルでは元々のお仕事もされつつ、キッチンカーで近隣のイベントや都市部に出店されておられ、地元稚内の活性化にも秘めた思いを抱いておられるようです。

では「ダメ出し!道場」始まりです!

 

ダメ出し!依頼ショップ
さいほく珈琲

ショップ名 :
さいほく珈琲さん

サイトURL:
https://saihoku.ocnk.net/

ここで、商品企画へのアイデアとヒントです!

コーヒーに詳しくないお客様にはどれを選べばいいのがわからないショップになっていると思います。
うまくお客様の嗜好から選びやすいような形にショップを作っていきたいのですが、できていません。

第一印象:専門店

<title> タグに 「さいほく珈琲」とあるだけで、ページは ヘッダーに「日本最北の焙煎所」だけ。
看板画像の SAIHOKU COFFEE という英字表記だけで、日本語での店名が見当たらない。

横スクロールのメイン画像は雪景色の中でのキッチンカーや機械をいじる和服の? 店主らしき? 写真、謎の石碑。
ドリップ中のコーヒーとキッチンカーのロゴや、裏返ったのぼりの珈琲の文字でかろうじて「コーヒー」をイメージできるが、下にスクロールするまで商品がコーヒー豆の専門店であることはなかなか感じられず、「最北の」とはあっても、実際のお店が日本のどこなのか? トップページ一画面目には「北海道」も「稚内」や「ノシャップ岬」などの地名も見当たらず、どんな店主が、どんな思いで何をウリにやっているお店なのか? 初見のお客様には臨場感や特別感、ストーリー性、メッセージ性をほとんど感じられない、言葉足らずの印象薄いお店という第一印象です。(もったいない!)

「さいほく珈琲」=最北の珈琲 ということで、特定商取引法表示
https://saihoku.ocnk.net/info
で住所を見れば、北海道の稚内のお店なんだぁ~は分かるのですが…地理が苦手で北海道の地名などに土地勘がないお客様だと、北海道のどの辺なのか? どんな所なのか? まったく想像もイメージもできませんし、ざっと商品一覧を見る限り、いろいろな産地国の珈琲豆をいろいろな量で陳列していることはわかっても、そこに、ストーリーやメッセージ、テーマ、提案といった「意味」や「意思」が見えないので、ただの「珈琲豆の自動販売機」になってしまっています。

北海道産物ならともかく、世界各国からの輸入品、仕入れ品である珈琲豆を売っているお店は、ネットだけでなくリアル店も日本中至る所に山ほどあるので、わざわざネットで送料が高いであろう北海道からお取り寄せする理由、動機がなかなか見出せません。

インタビューで浮き彫りになったこと

店主の小玉さんにお電話でインタビューさせていただきました。
小玉さんは異業種から、それもなんと「僧侶」からの新規参入!

ただ、いわゆる転職や副業ということではなく、いろいろな思いがあっての新しい仕事の軸としてのコーヒー事業のようです。

小玉さんは現在43歳ですが、中学までを地元稚内で、高校時代は野球に打ち込み、卒業後東京の大学で仏教を専攻。その後20代の頃に曹洞宗の総本山である福井県の永平寺で修行をされた後、地元である稚内に帰り、おじ様のお寺に入り、跡を継いだ従兄さんと共に地元の檀家さんの法要をされておられます。

地元では月命日の法要を行う習慣がまだ根強く残っているので、今の所お寺の仕事は成り立っているそうですが、やはり高齢化、過疎化の波で着実に人口が減少し、将来に不安を感じておられます。

ご自身や家族、お寺だけでなく町や市の将来にも日々不安を感じ、地域の活性化など、地元の友人、知人達とも話し合う中で、修行中に眠気覚ましとして許されていたインスタントコーヒーから始まり、ドリップコーヒーの美味しさを知って興味を持ち、だんだんとハマっていった本格コーヒー。そのうち手鍋で生豆を自家焙煎するようになり、コーヒー(焙煎→コーヒーショップ)を一つの仕事にできないか? と思うようになり、2023年に大阪の珈琲焙煎屋さんで修業&焙煎機の導入をし、キッチンカーでのコーヒーショップとネットでの豆の販売を始めたとのことです。

稚内の活性化の意図もあって、自家栽培の農産物(にんにくなど)も販売してみようと、当初は他で「さいほくマーケット」というネットショップを始めたそうですが、珈琲豆に特化してみようとおちゃのこネットに「さいほく珈琲」を開店。まだ試行錯誤中で現在に至るとのことです。

お電話でお話した印象は、コーヒーショップの店長というよりは「田舎町の癒し系の僧侶」という印象の小玉さん(^^;)
とにかく、お声も話し方も、穏やかで優しく、寒い時に飲むコーヒーの香りの湯気のようにホッとするお方。

でもそれだけに「押し」(つけがましさ)がなさすぎて、「強み」とか「アピール」とかがありません(^^;)

実際にお店に行って、小玉さんの淹れてくださるコーヒーを飲めば、いい距離感とテンポの会話で癒されることは間違いない! という印象です。

具体的なダメ出し&改善策

残念ながら、ネットショップでは、そうした店主である小玉さんの穏やかで癒し系の雰囲気も特に感じませんし、かといって品揃えや専門店としての深い珈琲のウンチクや情報もよく見る入門レベル程度で、店主自身の言葉で語る思いや提案がありません。

コラム https://saihoku.ocnk.net/page/column

コラムとなっていますが、珈琲の一般常識は知ることができても、さいほく珈琲・小玉店主の考えや思いは感じられず、何も伝わってきません。これではどこで買っても同じで、特にさいほく珈琲で買う理由が生じません。

コラムと称するなら店長日記の機能を使って、店長の思いや考えを自分の言葉で発して行きましょう。

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前後しましたが…
トップページ1画面目は第一印象を与えるお店の顔です。

お店の名前、コンセプト、強み、どこにある、どんな店主、どんな思いで始めたか? 運営しているのか? ご挨拶などを端的にわかりやすく表現しましょう。

さいほく=最北の市=北海道は稚内市にあるお店
日本海とオホーツク海の境・ノシャップ岬の町
禅寺、曹洞宗の僧侶が店主、禅の心を込めて焙煎しています。

北海道からでも 200gまでなら全国一律送料 358円! など、重要なキーワードやキャッチフレーズを1画面内に散りばめておきましょう。

また、メインの横スクロール画像は大きすぎるので、画面に収まるサイズに縮小し、何の説明もないので写真に文字載せして、例えば石碑の写真には「コーヒー豆の形をした津軽藩兵の記念碑。寒さ・病気対策に薬用としてコーヒーが飲まれた、庶民が日本で初めてコーヒーを飲んだ地域」のようなキャプションをつけて、コーヒーに縁・由来のある地であることをアピールしましょう。

地元では当たり前の石碑の写真も、初見の人には意味不明ですし、コーヒー豆の形であることも言われなければ気づけません。

キッチンカーの写真はのぼり旗が表を向いて読みやすい写真はないでしょうか? 細かいことですが、一瞬で伝わることは大事です。

また、1枚でも良いので、「カップに淹れた湯気の立つコーヒー」の、今にも口をつけて飲みたくなるようなシズル感のある写真もぜひ載せて、お客様の視覚→嗅覚→温度感覚 も刺激しましょう。

コーヒーを飲みたくさせるのは嗅覚に拠るところが多いと思いますので、匂い、香りをイメージさせる写真は重要です。

生豆の写真をいくら見せても美味しそう! 飲みたい! にはなかなか繋がらないと思います。

ちゃんと陶器などコーヒーカップやマグカップに淹れた写真も、テイクアウト用の自店デザインカップに淹れた写真も、いくつか載せましょう。夏になればアイスコーヒーの画像もぜひ!

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その他 修正点・気づいた点

各、豆のページで商品説明の後にすべて「■コーヒー生豆に稀にいる虫について」
の説明があるのは丁寧で良い反面、「さあ買おうか」という直前に買う気が萎えてしまいます。

「■コーヒー生豆に稀にいる虫について」 は各ページには載せず、左メニューの1つに集約して、どうしても全豆のページでも触れたいのであれば、リンクを張るなど商品ページでの表現を控え目にするのが良いと思います。

また、虫についての内容ですが、実際に虫を発見した場合どうすれば良いのか? 返品可能なのか? それとも虫さえ取り除けば気にせずとも大丈夫なのか? この虫はハエやゴキブリのような有害性はないのか? 仮に気付かず虫ごと焙煎してしまってコーヒーを淹れても害はないのか? 味に影響はないのか? など、お店の見解と対処法を明記しておきましょう。

ゴキブリやハエなどと違って、他のいろいろな物に触れている虫が混入したものと違い、コーヒーの実の中で生まれコーヒーの実だけを食べて育っている虫(いわば身体がコーヒーの実だけでできている)なので害はない、焙煎すれば100%殺菌される。焙煎時に香りや雑味に多少なりとも影響の可能性が気になる方は事前にチェックして取り除いてください。燻蒸(農薬で殺虫)などされていない証です、
などなど。プラスに捉えられる説明補足をしておきましょう。

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セット商品 左メニューにせっかく「セット商品」というカテゴリーを用意してありますが、中身がありません。「セット」こそセレクトショップ(店主の提案)の腕の見せ所です。

いろいろな提案を作って、お客様の「これ買ってみようかな」を呼び起こしてください。

例)さいほく店主の飲み比べセット
    酸 中 苦
焙煎浅 1 2 3
焙煎中 4 5 6
焙煎深 7 8 9
のように9種類を少しずつのセットで飲み比べていただけて、コーヒー初心者のお客様ご自身の好みを知っていただくセットとか、アフリカ、アジア、南米 飲み比べセット、酸味好き3種セット、苦みコク優先 3種セット、香りクセ強 5種セットなどなど、いろいろなコーヒーを試したい、チャレンジしたいお客様の味覚より好奇心を刺激するセットなどは、初心者からベテラン客まで取り込める可能性のあるセットかと思います。

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店主のオススメブレンド が見当たらないのですが、お客様のタイプ別に数種類ブレンドを提案するのも専門店セレクトショップの使命ではないでしょうか?

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生豆を売る店なら、焙煎器の販売や焙煎方法の解説もぜひ欲しい所です。陶器の焙煎器(焙じ器)などはいろいろなメーカーから出ていますし、小玉さんご自身が初期の頃に焙煎に使っていたステンレス片手鍋やオススメフライパンなど全国どこでも入手しやすい道具などあれば、そういう説明動画などもぜひ欲しい所です。

さいほく珈琲の専用Youtubeチャンネルや専用Instagramを立ち上げて、ぜひいろいろなノウハウやウンチク、楽しみ方などを提案していってください。

60点
総評

ここまではコーヒー専門店としての評価とダメ出しで、写真や作りそのものは整然としてソツなく、見た目にはキレイですが、あまり特徴のない個性の感じられない自販機ショップのレベルです。

ただ、北海道の珈琲豆専門店だけでは全国にあるコーヒー豆ライバル店と差別化していくのは正直かなり難しいと思います。

それよりも、小玉さんが常々思われている地元稚内の活性化や当初トライした珈琲以外の「さいほくマーケット」構想を成長させていく方が良いのではないでしょうか?

地元生まれ育ちで地元のお寺の僧侶であることを通じて、地元の人々との長く、深いつながり、檀家のお年寄り達のライフスタイルや家庭料理、地元の人ならではの家庭料理やマイナー食材(地場野菜、山菜、海藻、貝類や雑魚、ジビエ、調味料、香草など)話を聞いていけば、ネタはいろいろあるはずです。

即商品化はできなくても、お客様との会話のきっかけにして、ノシャップ、稚内、道北に興味を持ってもらい、旅行や観光に行ってみたいと思って貰えれば、地元の仲間のお店とコラボして商売が広がっていくのではないでしょうか?

自家栽培のにんにくの芽などは、全国のスーパーでは中国産しか見かけなくなっている昨今、国産で無農薬や減農薬栽培なら需要は高いと思われます。

自家栽培以外でも、地元で丁寧に少量生産する農家さんや漁師さん、猟師さんなど生産者さんを探していけば、魅力あるまだ商品化されていないものにも出会えると思います。

お寺を使った宿坊や民泊、地元の仲間との協業、クラファンなど、ネットの時代だからこそ田舎で都会のお客様をターゲットにできることがいろいろとあると思います。
稚内の当たり前=都市の人にとっては贅沢で羨望の対象 がいっぱいあるはずです!

ポテンシャルある稚内とさいほくマーケットをぜひ育てていってください。



ダメ出し道場登場ショップ募集中
申し込みはこちら

さて…
オンラインショップの本質は表のホームページからだけでは見えない接客や、梱包、配送、そして商品そのもの等、「裏」の強みや弱み、そして個別の事情によるのが当たり前です。
実際に、「売れる・儲かる」という部分は、実はこの見えないところにこそ本質的な秘密や課題があるものです。
この「ダメ出し!道場」の企画は、公開という性質上、あくまで表から見たお店の印象や、そこから類推できる範囲の改善点をお客様目線でご指摘するものですので、ご理解ください。


このコーナーでは、テンプレートのカスタマイズについて、実際のサンプルページを元に紹介していきます。

皆さん、こんにちは。おちゃのこネットの刑部です。

今回のデザイン道場は、新たに追加したカスタムパーツから、「パソコン幅でもサイドメニューを格納」をご紹介します。
カスタムパーツは簡単にデザインを変更することができるパーツです。

下記は、カスタムパーツを適用していないショップと全カスタムパーツを一括適用したショップのデモショップです。デザインが大幅に変更されより見やすくクオリティの高いデザインになります。
是非一度ご覧になってみてください。






カスタムパーツを選択する

デザイン管理→カスタムパーツから「パソコン幅でもサイドメニューを格納」にチェックを入れてください。

※適用条件
[配置/画像/コメント設定] の商品カテゴリ一覧のサブカテゴリ表示で「スマホでは縦に開き、PCでは横に開く」にチェックを入れていない場合。

 

なお、お問い合わせは下記ページからお願い致します。

https://www.ocnk.net/contact/index.php

編集後記

最近は権威があるはずのマスメディアでも日本語の誤用や誤記が目立ちます。言葉の乱れは国力の低下と比例するのでしょうか。
(おちゃのこ山崎)

■おちゃのこネットのご利用方法については、よくあるご質問も参照ください。(https://www.ocnk.net/faq/
また、マニュアルもご用意しております。(https://www.ocnk.net/webmanual/

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