ポリッシャー.jpは、大阪府和泉市にある業務用清掃用品専門店です。
人気商品は、店名の通り「ポリッシャー」。モーターの力でブラシやパッドを回転させ、ビルなどの床面を洗浄する機械です。誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。
でもここのポリッシャーはひと味違います。購入するともれなく「目玉ステッカー」がついてきて、機能一点張りの業務用清掃用品が「かわいい相棒」に変身してしまうのです。どうしてそういうプレゼントを始めたのか、人気店である秘訣は何か。くわしいお話をうかがってみましょう。
ポリッシャー.jpは、もともと販売会社でネットショップの運営をされていた井上さんが、そのときの経験や考えていたアイデアを駆使して2007年に立ち上げたネットショップです。開店時からのポリシーは、「店舗となんら変わらないネットショップ作り」を目指すこと。ネットショップは自動販売機であってはいけませんからね。
井上さんは、数あるネットショップ構築サービスの中から、おちゃのこネットを選んでくださいました。
「まわりでおちゃのこネットを薦めている人がいたのと、料金体系がわかりやすかったので決めました。
安い高いではなく、月額費用以外に何もかからないので、年間どのくらい予算が必要なのかが、わかりやすかったんです」
「最初の6年間は、商品登録やバナー作成なども自分一人で全部やっていました」と、井上さん。その後ウェブ担当者に任せるようになってマーケティングに注力できるようになったそうです。
「マーケティングが大好きなんですよ〜」とのお言葉からもわかるように、ショップには随所に工夫が見られます。
たとえば、ショップを拝見していくと、たくさんの動画がアップされていることに気がつきます。
オープン間もないころ、ポリッシャーの使い方を動画で見せたくて、2ヶ月かけて撮影と編集をしたといいます。
その苦労の甲斐あって、動画の再生回数は7万回を超えています。
「やはり写真だけでは伝わりにくいので、動画は必要ですね」という井上さん。
作成された動画は、まずYouTubeにアップされ、ネットショップからそこにリンクが張られています。
最近はメーカー提供の動画も利用するとのこと。何もかも自作にこだわっているわけではないようです。
ネットショップ内の商品を見ていると、商品名を工夫されているのが目につきます。
「商品名にただ商品の名前を書いているだけでは、ダメなんです。うちでは必ずキーワードを入れるようにしています」
http://www.polisher.jp/product/5091
「山崎産業 ベンチYB-79L-WN(背なし) - 屋外にも設置できる天然木仕様のベンチ【代引不可】」
商品名にメーカー名、特徴を入れることで、ひと目で商品の内容がわかってもらえるというわけです。
また、さまざまなキーワードを入れることで、SEO対策にもなっています。
SEO対策がなかなかできていないという方は、ぜひ参考にしてください。
井上さんは、メールマガジンの毎週発行を欠かしません。そして、発行したメールマガジンはショップサイトの「What's New」へも掲載されています。
「おちゃのこネットは、メールマガジンのバックナンバーを掲載するところがないので、うちではWhat's Newに掲載しています。メールマガジンも大事なコンテンツなので、いろいろな人に見てもらいたいですからね」
お客様へ発送する商品には、必ずチラシを同梱しています。
「メールマガジンの内容をチラシとして作成し、入れています。目的はメールマガジンを購読してもらうためです」
チラシの最後には、QRコードが載せてあります。それをスマホなどでスキャンすることで、メールマガジン登録ページが表示され、メルマガ登録を簡単にすることができるしくみです。
「メールマガジンは、役に立つ情報と商品の紹介です。直接のセールスにつながらなくても、お店を記憶してもらうために発行しています。そのため、件名には必ず【ポリッシャー.JP】を頭に入れています」
多くの読者は、いちいちメールマガジンの内容を見るのではなく、メールソフトで件名を見て、開くべきメールを選んでいます。
「またポリッシャーからメールが来ているな、でいいのです。必要なときに思い出していただければそれで十分ですから」
ポリッシャーに貼り付ける目玉のステッカーは、他のショップにはない、ポリッシャー.jpのオリジナルキャラクターです。なぜこういうことを始めたのでしょうか。
「清掃用品を使っていると、ボロボロになるんですよ。とくにポリッシャーは床を洗う道具ですので、ワックスや洗剤まみれになっています。 なんだか可哀想なんですよね。もう少し大事に扱ってほしいなと。
そこで、目玉ステッカーを貼って擬人化すれば、愛着を持ってくれるのではないかと思って、付け始めました」
ポリッシャーを買うと、目玉ステッカーが2セット同封して送られてくるそうです。最初から貼り付けられているのではなく、貼るか貼らないかは購入者の自由。
そして、購入した本人が貼ることで、商品により愛着がわくそうです。
この目玉ステッカーには、思わぬ効果もあるそうです。
「掃除屋さんは、他の業者の方と同じ現場になるケースが多いのですが、目玉ステッカーを付けていると、『それどこで売っているの?』と声かけてもらえることが多いのです」
おかげで、知人の紹介でショップを訪れる人が多いそうです。
井上さんは、「この目玉ステッカーが欲しいから、このショップで買ってもらえるようになりたい。『必要』よりも、『欲しい』と思ってもらえる商品を取り扱うショップでありたい」と語ります。
マーケティングが大好きだからこそ、生まれたアイデアがネットショップを大きく発展させる原動力になりました。井上さんの次のアイデアは、どんなものでしょうか。そんな期待をさせてくれるショップでした。