ここ連日、国民的アイドルグループAKB48のファン参加イベントいわゆる握手会で、ファン(ともはや呼ぶべきでは無いかも知れないが)の一人が隠し持っていた刃物でメンバーに切りかかり、切りつけられたメンバー2人と、メンバーを守ろうとしたスタッフが素手で刃物を掴みケガを負うという痛ましい事件が報道されています。
本当に恐ろしく、また許せない悪質な事件です!犯人の動機や素性、メンバーの安否や心理状態、今後のイベントの予定などは警察とプロダクション、大手メディアにお任せするとして…
我々ビジネスマンや一般生活者でも、お祭りや式典、説明会などのような人が集まるイベントは参加する側だけでなく、町内会や会社として主催する側にも十分なり得る事だと思います。
そんな時、仰々しく警備会社さんに大勢の警備員を配置してもらったり全ての来場者の荷物検査が出来れば良いですがなかなかそうも行きませんね。
またこのような暴漢や痴漢やスリなどの犯罪者だけを警備するだけでは無くとも、列を乱したり割り込みや将棋倒しなど軽微なトラブルを避けたり抑止する意味での警備体制や姿勢のアピールは必要かと思います。
スタッフが警備のユニフォームや帽子、腕章をつけたり、簡単な警備グッズを装備するだけでも抑止力になり得るかも知れません。
今日のお店はそんな 警備用品を販売するお店のようです。元々は警備会社向けのBtoBを目指したショップさんだったようですが、実際には個人のお客様や警備会社以外からの注文も少なく無いようですね。
では「ダメ出し!道場」第81弾 スタートです!(^-^)
第一印象は…
店名からも商品からも防犯用品、警備用品の専門店である事はすぐにわかりますが、とにかく商品ページは手抜きの一言。典型的な自販機ショップです。
自店で撮影した商品写真が少なく、メーカーのパンフレットやカタログをスキャンした画像、しかもかなり画質も粗く説明不足な写真が多いです。当初の警備会社向けBtoBショップならこれでもお客さんは商品を品番でダイレクトに指名買いなのかも知れませんが…
BtoCを意識すると、一般のお客様にはいったいこの商品は何に使うのか?よくわからないページも多いですし、プロの警備会社の方でも全ての商品の機能や仕様、特徴をご存知な訳ではありませんので不親切と言えるでしょう。
さすがにただずらっと分類して陳列しているだけではダメだ!と思われたのでしょう。
トップページには
熱中症対策、アウトレットセール、雨の日グッズ特集、防犯パトロール特集、巡回パトロール特集 などの用途別ページへのバナーが用意されているところまでは良いのですが…
いざクリックしても、ただ商品がずらっと並んでいるだけでプロショップとしてのお店からの提案が全くありません。これではせっかくの特集を用意する意味が無いですね。
ただ集めるだけではなく、こんな場合にはこんな便利な商品がありますよ!これとこれを組み合わせるとより効果的ですよ!と言ったプロのアドバイスがあってこそのプロショップでは無いでしょうか?
防犯パトロール特集
http://tantaka.ocnk.net/product-group/9
などは最も、一般の方が町内会や自治会で購入される可能性が高い特集ですのでそれだけに、何をどんな風に用意すると良いのか?より安全に機能的に防犯パトロールできるのか? 実際の推奨事例やお客様の声など購入を促してもっともっと買い物カゴへ入れる商品を増やす提案が出来るはずです。
具体的には上記ページの上部説明文に「防犯パトロールの心得やアイテムの必要性」などの説明をキチンとするべきでしょう。
また、買い物カゴだけでなく、お電話やメールでお問合せいただいてより詳細な条件(人数や装備)をお聞きした上で個別提案、個別見積もりをするようなコンサル型の営業方法も取れるのではないでしょうか?
【よく分からない方、とにかく相談したい!という方はコチラ!】
↓↓↓↓↓
TEL 078-642-xxxx FAX 078-642-xxxx e-mail:info@tantaka.xxx
のような表記を大きく入れておくのが良いかと思います。
何もかも、買い物カゴだけで完結させようとすると、人気(ひとけ)の無い、味気ない自販機型のオンラインショップになってしまいます。
品川のセミナーの話でも触れましたが、電話でのお問合せを上手に使う事でお店のファンを増やしたり、お客様のニーズを拾って新商品のアイデアが出たり、BtoBなら大きな商談のチャンスを掴む事も有り得ます!
トップページを良く見ると右の店長?(WEB通販担当?)さんの自己紹介欄や中央のバナーの中にブログへのリンクが貼ってありました。
http://kprosec.blog.fc2.com/
コツコツと商品を紹介しては店長さんの言葉で説明してあるブログです。
もちろんこのブログがたまたま検索でヒットしてそこからお店へお客様が来る事を意識されての点では良いのですが…
せっかく一つずつ商品にスポットライトを浴びせて自分の言葉で説明されているのなら、それをお店の商品ページでやりましょうよ!
ブログで取り上げた商品だけでも、その店長自らの言葉を商品ページにも反映しましょう!
タンタカさんは少し勘違いされているかも知れませんがお店の商品ページは、「商品仕様書」では決してありません!
売り場なんですよ! お店としての「売り場」!
つまり、スペック(商品仕様)さえ説明すれば良いのではなく販売員・営業マンとしてお客様に接客してわかりやすいようにその商品の仕様以外の*ベネフィット(商品を使って得られる便利さやメリット)を説明する場なのです!
今更ながら…
ネット通販業界では散々と使い古された感のあるこの「ベネフィット」 ですが… 基本中の基本です! 絶対に意識してください!
オンラインショップ以前の通信販売業の基本!いえ小売業の基本?
いや、あらゆる製品・商品販売の基本!と言っても過言では無いかも知れません。
あらゆる購買活動は、モノを買っているというよりその商品・製品を買って得られるベネフィットを買っているのです。
人が「買いたい!」と思うのはモノの仕様じゃなくベネフィットの方なのです。
例をいくつか…
・自販機で売ってる炭酸の入った缶の清涼飲料水
スペックとしての水分と糖分を得るために買っていますか?
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自販機での便利さ、しっかり冷やされた冷感を含め、喉の渇きを癒すだけでなく清涼感爽やかさ、涼しさ、香りによる精神的なリラックス感等色んなベネフィットを求めて買っていないでしょうか?
・有名化粧品メーカーの春の新色リップ(口紅)
女性が買いたい!と思うのは唇を赤く染める機能、性能ですか?
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ベネフィットはそれを塗って得られる美しさや、美しいと思われるかも?
という希望であったり、私はブランド品を使っている!という満足感もあるかも知れませんね。
・日本代表のあの選手!のサッカーシューズモデル!
サッカー少年が買いたいのはシューズの機能ですか?
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そのシューズを履いて得られる満足感や憧れの選手のような豪快なシュートが蹴られるかも知れないという希望!を買っているのではないでしょうか。
・あの自動車メーカーのあの高級車!
ただ運転して目的地に移動できる性能を持った機械としての車を買っていますか?
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個々の車が持つ個性やデザイン性、快適性、そしてその車に乗っているという満足感やステータスをベネフィットとして強く意識して買っている典型的な商品ですね。
この例にならえば…例えば当店一番人気のこの商品
・熱中症対策商品 そーかいくん II
http://tantaka.ocnk.net/product/324
夏の暑い日の警備作業時などにヘルメットに装着して頭や首を冷やし熱中症予防をするグッズですね。
商品ページには
「ポリアクリル酸ナトリウム塩ポリマーを繊維形状化させた吸水性繊維を使用。二分間水に浸すだけで使用可能。表面は紫外線を60%カットする特殊素材。」
という仕様説明は書いてありますが…
これだけで商品のベネフィットは語られていますか?
全く説明されておらず、魅力を感じませんよね。
この商品を買うお客様にとってのベネフィットを正確に表わすなら
「暑い夏のヘルメット装着時でも水さえあれば○時間頭や首をヒンヤリとクールダウン出来るので熱中症予防になります!また炎天下でも紫外線を60%カットするので日焼けを防げます!」
という事ですよね。ちょっと堅苦しい表現ですがこれを柔らかくお店の言葉で説明すれば良いのです。ベネフィットをここまで説明してこそ、プロであり営業マンであり売り場です。その商品を買いたい!欲しい! と思わせられるのです。
細かな点ですが…ついでにこの商品ページにダメ出しすると…
残念ながら 商品写真はカタログスキャン画像で文字もピンボケ 「ヘルメットに装着して使用します」とありながら装着方法の説明は一切無し、どんなヘルメットなら装着できるのか?出来ないのか?
どの程度の時間、どの位の冷感を維持できるのか?使用感も全く説明がありません。
長時間着用には重量が気になる方もいらっしゃるのかも知れません。
重量についても一切説明無しですね。
また貴店内にも類似品がいくつかあるようですが、それらとの比較、違いや特徴もお店としてなんらかの比較提案や推薦があっても良いかと思います。この辺もいかにも自販機的ですね。
より営業マン的発想で考えるなら、この商品は工事や警備用ヘルメットだけでなく、サイクリング用ヘルメットや釣り用の帽子などへの装着も提案できれば需要はもっともっと広がるかも知れませんね。
一時が万事。貴店ではほとんど全ての商品においてこのベネフィットに踏み込んだ説明が無く、提案もほとんどありません。
「陳列棚」にはなっていても「売り場」にはなっていないのです。
冒頭のコラムでアイドル握手会での刃物で襲った暴漢の事件について触れましたが、例えばあの場でスタッフ全員が警棒やさすまたを持っていたら?抑止力になったかもしれませんよね。
そんな説明をしつつ、イベント時での警棒や さすまたの提案をするなどもプロショップとしては有効だと思います。
警備会社にだけではなく、イベント主催者やイベント幹事さんへの提案などスモール B to b に対する提案は新たな受注を生む可能性があると思います。
その場合の b は警備のプロではありません。詳細な商品説明、提案は不可欠では無いでしょうか?
さて、さすがにアイドルイベントでそこまでの物々しい警備はしたくないという場合もあるかも知れません。
そんな場合は…スタッフがこの手袋をしていたらどうでしょう?
↓↓↓↓↓
防護補助手袋
http://tantaka.ocnk.net/product/200
先の事件でも、刃物男が暴れてスタッフさんが素手で防いで大怪我したようですが、もしスタッフさんがこの手袋をしていれば?
ひょっとして怪我をせずに、且つ、より効果的に犯人を取り押さえられたかも知れませんね。
さて、この手袋はいわゆる刃物でも切れない耐切創性を持った繊維で作られた防刃手袋ですが、その説明が無いのは残念ですね。
また同様な繊維を用いたベストや下着なども商品としては需要があるでしょう。新たな商品提案も可能では無いでしょうか?
また、細かな点ですが…説明文中の
バラ系アルミド繊維
↓↓↓↓↓
パラ系アラミド繊維
ですね。修正しておきましょう。専門用語は正しく表記しないとかえってお店の信頼を疑われます。またこの繊維を使っているから、だからどうなの?の部分の説明があってこそベネフィットですし、プロショップです。
パラ系アラミド繊維は強い強度と弾性率を持つので刃物などで容易に切れない手袋が実現できるのです。
第一印象で感じた自販機ショップ、しかもかなり質の低い自販機ショップの印象は最後まで拭えません。とにかく一生懸命に商品を登録して行かれた努力は買いますが、ただ並べられただけなのです。
自販機型ショップが絶対に良くないと言ってるわけではありません。
圧倒的な品揃えや価格競争力がある店は自販機型でも良いのです!
(例えば Amazonは最高の自販機ショップです。)
それであっても十分な商品情報やレビューなどによる使用感の説明が必要です。一般的に小規模店舗であれば圧倒的な品揃えや価格競争が出来ないのですから、当店一押し!としてプロショップとしての提案・推奨をしっかりと示すのが貴店のファン作りに繋がるでしょう。
逆に言えばここまで手抜きな自販機ショップでも月商100万円〜200万円売れるなら、しっかりした店作りと営業体制の戦略を考えれば劇的に売上げを伸ばす事は難しく無い業種・お店だと思います!
ベネフィットを自らの言葉でしっかり説明する売り場を作る!
事例紹介、用途提案、新提案! そしてそれに合わせた営業体制!
そんなお店作りを目指したくなったらぜひご相談にお越しください!(^-^)
弊社、株式会社タンタカは、おちゃのこネットさんと同じ神戸にあり、主に警備会社様を相手に、制服や装備品の卸販売を行っている会社です。
オンラインショップは2009年9月よりおちゃのこさんで始め、ただ今5年目に突入しました。
警備用品という、警備の仕事についていないと必要でない特殊なアイテムの為競合も少なく、ネット販売が向いていると踏んで開設しました。
警備会社向けにBtoBを目指して頑張ってみるのですが、ふたを開けると大半がBtoCなのが悩みです。
というのも、会社から装備品がもらえないという警備員の個人客からの注文が多く単価も数量も小さくなかなか売上に結びつきませんでした。
改善策として、会社向けの大量注文を取り込むため、同一商品でも単品購入と大量購入の場合の商品価格を二つ設定するようにしました。
たとえば個人向けの単価(1〜9個)と10個以上のまとめ買い単価(10個以上の場合割引価格)の差別化をし、大量に買う方が安く買えるようにしています。
そうすると会社様から同一アイテム10個以上のまとめ注文をいただけるようになり少しずつ購入単価が伸びつつあります。
SEO対策については、予算をかけることができず、すべて独学でコツコツとやっているような状態ですが、「警備用品」というキーワードでは常に上位の位置に上がっています。
先日のおちゃのこネット主催の神戸セミナーに参加した際におちゃのこネットの刑部さんとお話しする機会があり、おちゃのこさんのシステムは非常にSEO対策がすぐれているとお話しさせていただいたのですが、そうではなく、商品ページのコンテンツの充実などがSEO対策に有効に働くというアドバイスをもらいました。
結果現状で十分満足しているのでリスティング広告やグーグルの広告などトライしたことがありません。
他にはWEB通販担当ブログとして、新商品の紹介や役立つアイテムを月一回程度発信することで外部リンクからショップへ誘導しています、
最近ではおちゃのこさんの外部カート設置システムで商品コードを生成してブログに張り付け、ブログへ訪問された方が、直接商品を購入出来るようにしたりしています。
開設から1〜3年まではネットショップのみの売り上げが月商20〜30万円代をうろうろとしていましたが、4年目以降月商100万円を超えるように
なり200万円を超える月も出るようになりました、次なる目標は「目指せ月商300万円」です。
今回さらなる飛躍を迎えるため、太田さんの道場の門をたたいてみました。
よろしくお願いいたします。