STONEHENGE

カテゴリ:アクセサリー、時計

STONEHENGE

検索で本当に興味のある方にひっかかりやすくする工夫をご教示願いたいです。
一度来ていただれば、リピーターになってくださる方は多いので。

先日、首都圏に住むある友人とのやり取りで、こんなことがありました。
彼はある公共機関で不特定多数の人々と接する機会の多い仕事に就いているので、
「ワクチンは優先的に接種できるの?」
「勤務先で集団接種とかあるの?」
と質問してみると…

「まだ特にそういう情報はないけど…もし、そうなったとしても自分はワクチンは打たない!」と言うので、「なんで?」と聞いてみると…

アメリカでワクチン接種後のひどい副反応で皮膚がただれたり、死んだ人もいるらしいので怖くて打てない…
あげくの果てには「なんらかの闇の組織」が絡んだコロナウィルスやワクチン接種による人類DNA改変の陰謀論まであると言い出す始末…

彼はとても素直で真面目な良い人なので、ネットで見かけたこれらの情報を100%とは言わずとも、いくらかは本当かもしれないと不安になり、副反応で死んだ人もいるという点に恐怖や不安を感じて、「自分は打たない!」となってしまっているのだと思いました。

彼の見た情報をいくつか教えてもらうと、SNSでの匿名個人の投稿がほとんどで、いわば、裏取りもされていない科学的、医学的な専門家の見解などもない(書いてあっても単なる伝聞)でした。

おそらく、いわゆる「フェイクニュース」や「ガセ」「デマ」といわれる情報に見えました。

ただ、中には開業医の方のブログで、アメリカで大きな副反応で被害も出ている点を取り上げて、こんなリスクの高いワクチンを打つべきではないと言ってるものもあったりして…(確かに実在するクリニックの院長先生でした)医療の専門家が発信しているのだからとそれを信じて、「打たない」と判断した彼を間違っているとも言えないなと思いました。

コロナによる緊急事態宣言が延長に次ぐ延長で、ステイホーム、リモートワークなどで家や室内にいる時間が増え、移動時間が減り、その分、読書や新聞、テレビなどのメディアを読んだり見たりする時間やスマホやパソコンなどでネットメディアに触れる時間が増えたかと思います。

活字や写真、そして最近では動画なども、紙媒体(新聞、雑誌、書籍)や電波媒体(テレビ・ラジオ)からネット媒体(NEWS WEB、SNS、Youtubeなど動画サイト)に大きくシフトしていることは皆さんも実体験としてあるでしょう。

私の世代(50代のシニア層)より上の層ですらそうなのですから、20代や学生、子供たちなどは、スマホやタブレットとネット環境さえあれば、もはや紙媒体や電波媒体よりネット媒体を視聴・利用する流れは止まりそうにありませんよね。

でも、よくよく考えてみてください。
それって単に媒体だけの違いですか?
紙・電波からネットに変わっただけですか?
実はそうではありませんよね。

ネットはプロもアマもある意味平等に情報発信できます。
つまり情報源は非常にあいまいで玉石混淆です。
(玉石混淆:宝石もただの石もごちゃまぜで見分けがつきにくい状態→良いものも、そうでないものも混在する状態のこと)

従来の新聞や雑誌やテレビ・ラジオなどは、専門の企業としてプロの記者やライターや編集者、撮影者や番組制作者を雇い、彼らプロによってプロデュース・取材・編集されて配信されてきました。
いわばプロというフィルターを通された情報です。

配信各社の素性や成り立ち、思想、ブランドなどによって、視聴者や読者はどれを読むか、買うか、チャンネルを変えるか、選ぶか取捨選択してきたのですが、今は、星の数ほどあるWebやSNSなどの発信者や情報源の素性や思想やブランドはよくわからないまま、その配信された情報だけを先に目にしてしまうので、ニュースリソース(情報源)の取材の有無、取材力、信頼性や裏取りや合理的・科学的・論理的根拠などが確認できないまま、目にした情報を信じたり影響されてしまうことが世界中で頻発しています。

国によっては、そうした情報が人々を扇動し、デモや暴動、紛争にまで発展することも珍しくなくなっています。

一方で、既存の大手メディアでは、いわゆる「大人の事情」や「忖度」、「政治的・経済的圧力」などによって真実が隠されたり、歪曲して伝えられることも起こり得ているのも事実でしょう。

昨今の報道では「ワクチンありき」「ファイザーか? モデルナか?」のような「打つ」のが前提で当然という報道一色ですが…
私の友人のような「打つリスク」を感じ、「打たない」という選択肢も議論するような報道がないのも残念ですし、少し怖いような気もします。

ただ、ネット全盛、ネットがあって当たり前の時代であることはもう変えようのない事実ですから、「玉石混淆」の中から正しく「玉」と「石」を見分けられるリテラシーを私たちもちゃんと身に付け、また若い人や子供たちにも教えて行かなければいけませんね。

さて、今回のお店は…
その「玉石」の「玉」を扱う天然石アクセサリーの専門店さんです!
(強引?笑)

それでは「ダメ出し!道場」始まりです!

第一印象:良い意味でも悪い意味でも歴史を感じさせるお店


EC仙人 太田

まず、ショップサイトがスマホ レスポンシブ対応されていない点や、文字が多く、SNSや動画などの活用が弱いところから、やや古い印象のお店だと感じます。

一方で業歴も長く、商品知識、専門性においても奥深く、しっかりしたお店でもある点で、
「良い意味でも悪い意味でも歴史を感じさせるお店」だというのが第一印象です。

私の二十数年のネットショップ業界経験からいうと、いわゆる「貴金属店」を除いても「天然石・パワーストーン・アクセサリー」のお店はネットショップの中でもかなり多く、競争の激しい業種です。

その多くは、「パワーストーン」のパワー(効果や神秘的な側面)を前面に押し出した、いわゆるオカルトグッズ的なお店が多いのですが…

今回の STONEHENGE さんは、各商品ページの詳細な説明文などを読んでいると、パワー面にもさらっと触れつつも、あくまで天然石の品質や、カットや加工、アクセサリーとしてのデザインなど、トータルのクオリティの高さや専門性を強みとして押す「本物志向」のお店みたいだなぁと感じました。

価格帯も、天然石・パワーストーン・アクセサリー業種の中では比較的高価格帯で、安売り店とは一線を画すお店なのだと感じました。

ただ、初心者向けの用語の説明や解説コンテンツがあまりなく…

中上級者、ベテラン、マニアなどよく知ってるお客様でなければとっつきにくそうだとも感じてしまいました。

インタビューで浮き彫りになったこと


EC仙人 太田

いつものように、店長さんにお電話でインタビューさせていただきました。

おちゃのこ店は2009年からですが、会社は1957年創業と60年以上続く老舗商社で、海外から商品を輸入されています。
店長の鈴木さんは登記上は社長ではないとのことですが、社長の義理の娘さんで、実質的には経営者です。ネットショップはスタッフの方と2名で運営されているとのこと。

ネット以前は1980年代半ば〜2000年くらいにかけて通販会社での販売や、銀座をはじめ、全国の大手百貨店などに卸やショップ出店などで繁盛されてきたようです。

昨今はコロナ禍も含め、百貨店業界の衰退やネットなど業態や市場の変化などで、百貨店出店という形態から天然石・鉱物系の展示会やマーケットへの出展と、ネットでの直販や自社ショールームへのリピーターさんたちの来店など、変化に対応しながら頑張っておられるようです。

とはいえ、若い後継者がいない、コロナ禍での世の中や市場の変化、ネットの進化など課題も多く、いろいろと悩んで見直しの機会にと応募されたようです。

何といっても、業歴の長さ、仕入れ輸入元との信頼関係、加工や商品企画やデザインのノウハウなどで、正に「良い品を安く」提供できるところが会社の強みだそうです。

例えば…ただ高価で大きな石ばかりを使うと見栄えは良くなるし、天然石を求めるお客様にとっての初見での魅力も増すが、一方で重くなるので実際に身に着けると疲れたり、付け心地が悪くなってしまうので、大きな主役の石と小さく軽い飾りの石をバランスよく組み合わせることで、「大粒感を残しつつ」見栄えを落とすことなく、身に着ける商品としてのトータルのアクセサリーとしての完成度を高めている。とか…

昨日今日始めたような経験の浅いショップや会社ではなかなかできないようなレベルの高い石のカットを施したり、透明な石は紐を通す穴の中まで磨きをかけて美しい光の透過性を実現したりなど、ベテラン専門店ならではの特徴や強みをお持ちのようです。

直接お電話でお話を聞けば、「うーん、なるほどなぁ〜」「さすがベテラン店!」という強みやこだわりが色々と出てきます。

一方で、長年の経験、知識がゆえの「当たり前」が多く、一定レベル以上の知識を持ったお客様には良い店でも、初心者のお客様にとってはかなり敷居が高く、専門用語やキーワードが当たり前として多く使われているので、とっつきにくい、難しそうなお店になっているようにも感じます。

具体的なダメ出し…


EC仙人 太田

以下気付いた点、いくつか列記します。

・第一印象にも書きましたが、サイトがスマホ レスポンシブ対応されていないので、スマホ世代、スマホオンリーのお客様にとってはテキストのメニューばかりのスマホサイトは見づらく、買い物しにくいお店になっています。
レスポンシブ対応のテンプレートに変更していきましょう。

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ご質問にも「検索で興味のある方にひっかかりやすくする工夫を」とありましたが、単に、天然石アクセサリー や パワーストーンとか天然石の名前で検索上位に表示させ集客するような検索エンジン対策は、競争の激しい業種においてはかなり難しく、コストもかかりますので現実的ではありません。

それよりも、天然石アクセサリーや鉱物鑑賞に興味を持ち始めた初心者が、ワンステップずつ基礎知識を習得できて、ブックマークしておきたくなるようなコンテンツ、ベテランのお客様が初心者に教えてあげたくなるようなコンテンツを一つずつ増やしていくこと。

良い天然石と質の悪い天然石の見極め方を石の種類ごとに画像付きで解説するようなページがあれば、さりげなく、ただ安いだけの粗悪な店を自然と避けるように啓蒙・教育・誘導できますし、貴店への信頼感やロイヤリティも高まっていきます。

既に左メニューにある
「本物のトルコ石って?」
「ブラックスピネルって?」
「水晶お手入れ方法」
「オパールお手入れ方法」
「水晶玉について」…
などのページも、こうした方向のコンテンツなのですが…
ほとんど文字だけで、正直今の若いお客様には受けにくいと思います。
画像やイラストを上手く使いながら、良いものと悪いものの比較や、ポイントをもっとわかりやすくしていきましょう。
必要なら、イラストレーターや漫画を描ける外注さんに挿絵を依頼するとか、写真の上に矢印や文字載せしてわかりやすく解説するとか、スマホで動画を撮って音声付きで解説するなどもあると、よりわかりやすく良くなると思います。

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・解説不足な例 ファンシースターカット
いくつかの商品で
「ファンシースターカットは、当社屈指の難易度の高い美しいカット」のようなアピールがあるのですが…

文字だけでは結局「具体的にどんなカット?」かわかりません。
ただ写真を載せるだけでも、何がどう難しいのか、他社の普通のカットと何がどう違って、ファンシースターカットの方がより光が輝くとか、透明感が増すとか、具体的に比較、違いをぜひ見せて欲しいです。

100の言葉より1枚の写真、10秒の動画。
「美しさ」が価値である商品です。言葉よりビジュアルで見せる工夫をして行きましょう。

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・お店の当たり前はお客様の当たり前ではない
例えば…下記商品
「Silver925 ダイヤ入りガーネット馬蹄3WAYペンダント」
https://stonehenge.ocnk.net/product/252

説明文の中に…
「光にかざしてルーペで見るとインクルージョンはありますが、肉眼ではほとんどインクルージョンを感じさせません」
とか、
「ダイヤのメレをガーネットのバチカンに1石、馬蹄の下に2石、さりげなくセットしています」
とかあるのですが…

「インクルージョン」?
「ダイヤのメレ」?
「バチカン」?

当たり前のようにお使いのこれらの用語も、一般の初心者のお客様100名に聞いて何名がわかるでしょうか?

(ダメ出し読者のための解説)
「インクルージョン」→天然石の内部の含有物、濁り、気泡など
「ダイヤのメレ」→小粒な装飾ダイヤ
「バチカン」→ペンダントトップをネックレスチェーンに通すための金具部位

すべてのカタカナ用語を解説しろとは申しませんが、アクセサリー業界の専門用語は用語集ページを作ってリンクを張るなどしておけば、その用語集ページが検索対策になってアクセスが伸び、集客に繋がってきますし、何より初心者のお客様にわかりやすく親切なショップになっていきます。

いきなり用語集は無理でも、商品説明文の中のこうした用語には、注釈や翻訳や解説をキチンと付けていきましょう。

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左メニューにかろうじて「パワーストーンって」というコンテンツ
https://stonehenge.ocnk.net/page/15
はあるのですが、実際に店舗内検索で…

例えば「金運」とか「恋愛」とか「仕事運」「ストレス」などで検索しても、ほとんどの商品がヒットしません。

あまり「パワー」を前面に押し出したくないお店だというのは理解できるのですが、こうしたキーワードで検索するお客様や、石のパワーにも価値や期待を持って買い物されるお客様が多いのも事実だと思いますので…

各商品ページの素材の説明には…上記「パワーストーンって」のページに書いてあるような説明を、あくまで素材の石の一般論説として掲載して検索にヒットするような工夫はされた方が良いと思います。

なんらかのパワーを求めてのお客様と、パワーなど求めてないお客様の比率は、素人の私には不明で想像に過ぎませんが…

単にデザインやファッションアイテムとしてのアクセサリーではなく、天然石アクセサリーにはなんらかのお守り的、神秘的な価値は切っても切り離せないモノだと思いますので…

集客やリピーターの入り口になるこれらキーワードはぜひ各商品ページに書き込んでおくべきだと思います。

実際に「この商品には〇〇のパワーがあります!」と表現するか

「この商品で使われている●●の石には一般に〇〇のパワーがあるといわれています」とか

「一般に〇〇のパワーがあると言われている質の良い●●の石を使っています」と表現するかはお店の方針、考え方によって違いますが、「〇〇のパワー」の部分で検索にヒットするかしないかは大きな差です。

総評

商品の質や会社・お店の質は高いけれど、長年実業を通じてリピーターさんや中上級者のお客様相手に「当たり前」になり過ぎている点が多く、初心者目線で見ると、敷居が高く難しく、よく分からない→帰ろう…というサイトになってしまっていると思います。

手のかかる初心者よりも、リピーターだけで、十分に儲かり、成り立つお店ならそれも有りですが、ジリ貧を避け、生き残り成長するためには、新規客を少しずつ取り込んでファン・リピーターに育てていかねばなりません。

長年、今のスタイルでやって来て、新たなコンテンツ作りや初心者目線への変更、SNSや動画の活用チャレンジなど、新しく変えていくことは、心理的、労力的にも負担のあることだとは思いますが、

まずは「できない事情や理由を口に出さず」グッとこらえて「どうすればできそうか?」「できることから手を付ける」「1個ずつ、1ページずつ作りこむ」「手を入れる」「発信してみる」から始めてみてください。

1日に1商品、1ページ手を入れれば、1年後には365商品、365ページ 改善、改良されているはずです。

商品力、ノウハウ、技術、いずれも大きく強いSTONEHENGEさんですので、時代の変化にあった見せ方や説明の仕方さえ身に着ければ、新たなお客様はきっと増えていくと思います。

直接お話を聞けて、本当に誠実で誠意ある、知識も経験も豊富なプロフェッショナルな店長さんだと思いました。
「玉石混淆」の業界において、ここは正に「玉」なお店です。

業界の先駆者として、粗悪な商品をいいかげんな売り方で、ただ安さだけで売るような粗悪な店でだまされて変な物を買わされる不幸なお客様を1人でも減らせるように、「お客様を育てる」ようなコンテンツの充実と良い商品の提供を期待したいと思います。

以上、ダメ出し!道場 でした。

※上記内容は、取材当時の内容の場合があります。最新の情報はショップページ内でご確認ください。